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          ぜんそく


ひどいぜんそくの症状があり、からだを横にするとセキが止まらない、毎日座った状態のままうつらうつら寝るのがせいぜいという状態の方でした、Aさんとしましょう。

ときに、ぜんそくというのは、だいたいは胸骨がこわばっています。
胸骨はからだの正中線にある胸の骨で、気管支に連動しています。
ですから、まず最初の観察ポイントは胸骨です。

なるほど、たしかに胸骨がこわばっています。
しかし胸骨がこわばっているからって、胸骨をどうにかしようとしても、これはたいてい徒労に終わります。

そのこわばった胸骨が、いったいどこからテンションをかけられてこわばってしまったか、ということが肝要なんです。

可能性としては、頭部もありますし、腕もあります。
だいたいはそんなところですが、その他だって、可能性としてはゼロではありません。

からだの流れを読んでみると、左はさほど気にならない。
右側にいくと、腰から下は上からテンションがかかっている感じ(突き下ろされている感じ)で、首は下から来ている(突き上げられている)感じ。
ということは、そのあいだにある肩や腕が大本である可能性が高まってきます。

ところでAさんの既往症として、子供の頃の腕の骨折がありました。
というわけで、これはほぼ明白です。

つまり、骨折跡のこわばりがジワジワと全身にテンションをかけて、特に胸を引っ張っているという按配です。
そうしますと胸骨が引っ張られ、気管支にもテンションがかかり、過敏になってしまいます。
つまり、この過敏さこそがぜんそくを生んでいるわけです。

もうおわかりかと思いますが、調整ポイントは、腕の骨折跡になります。
腕を調整することで、胸が変わっていくわけです。

でも、やることはただ、骨折跡に手を当てるだけです。
もちろん、ピタッとよい反応の来る位置や角度に当てるようにすることが大切です。

この、反応を感じるということに関しては、多少の慣れは必要でしょう。
しかしそういったことがわからず、経験のない方でも、本人が心地がよいかを訊いて確認しながら手を当てていけばよいわけで、それでも充分です。

そして骨折跡の、そのこわばりをほどいていきますと、徐々に胸・胸骨にかかっているテンションが低くなり、テンションのかかった気管支も生来の状態に戻っていきます。
操法(施術)後は、すでに呼吸そのものが変わり、深くなっています。

以上が、この方のケースにおけるぜんそくの治療法となります。

また、このような自然の法則に則った調整をしますと、思いがけないオマケもついてくることがしばしばです。


胸にテンションがかかりますと、胸骨だけではなく肋骨にもかかってきますから、呼吸が浅くなりがちになります。
一般に胸が詰まって呼吸が浅くなりますと、精神的に不安を感じやすくなり、焦ったりしやすくなります。
パニック障害や不安神経症の方は、だいたい胸がつまっています。

Aさんも、ぜんそくの症状が治まってくると同時に、気持ちがゆったりしてきたとのことです。
ご本人にとってみれば意外だったかもしれませんが、整体的にからだを正確に読んでいればこれは予定通りとも言えます。

そして他にも肌荒れがよくなったとご報告。
こちらは予測していませんでしたが、バランスが整うと、いろいろなところが改善してくるのは、整体的にはよくあることでもあります。



      
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