狭心症
痙攣性の狭心症、これも非常にしんどい症状があります、とにかく苦しい。
名前からしても、一瞬引くようなおどろおどろしいイメージがあります。Bさんとしましょう。
Bさんは現在はもう高齢ですが、若い頃は仕事がら、常に重いものを手で運んでいました。
指をみますと、関節が硬くなって可動性が悪くなっています。
ときに、心臓に問題のある方は左胸上部、鎖骨の下あたり(の肋骨)がこわばっていて、自覚症状としてそこに違和感を感じることが多いのです。
Bさんもたしかに胸に気持ち悪いくらいの強い違和感があり、異様にこわばっていました。
でも、胸は勝手にはこわばりません。
ただし、事故があって胸に衝撃を受けた場合は別です。
これまで一度、交通事故による胸の問題のある狭心症の方を拝見したことがありますがこれは例外と言ってもよく、だいたいは心臓からは離れたところから引っ張られていました。
多いのは、ズバリ左手です。
Bさんも、手の指に強いこわばりがあります。
からだの流れを感じてみますと、やはり左の手先から肩の方にテンションがかかっています。
Bさんの操法の場合、詰まって流れを失った指の関節に、ふたたび弾力を取り戻すよにすることがポイントになってきます。
ただしこちらも、大層なことをするわけではありません。
私の左手でBさんの詰まった指の関節を軽く持ち、もう一方の手で指先を(羽をさわるように)軽くつまむだけです。
こうしますと、硬くなった指の関節が徐々にほどけてきます。
これを一本一本、ていねいに操法し、左手の筋肉を通るテンションも結果としてほどけてくるように導いてゆきます。
そしてほどけてくるにしたがって、胸へのテンションが、こちらも徐々にほどけてくるわけです。
他にも細かい部分の調整はしますが、Bさんの場合は原因がわかりやすかったので、数回の操法で症状はなくなり、医学的にも治癒したとのことです。
もちろん回数はおからだの状況によって変わってきますので、どの方もこういうふうにいくとは限りません。
同じ病気でも、そこに到るまでの経緯は人それぞれですので、もっと早くによくなる方もあるでしょうし、もっとかかる方もあるでしょう。
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