こじれてやっかいになっていることも
だいたいの方は、1、2回拝見しますとおからだの状態がわかって、私のなかで腑に落ちてゆきます。
ところが、なかには複雑にこじれていたり、大本の原因が深く内攻していて時間がかかるケースも、やはりあります。
ただし、どの病気が難しくて、どの病気がカンタンということもありません。
病気・症状名はまったく関係なく、おからだの状態次第なのです。
整体では表に出ている症状に翻弄されてはいけない、ということはすでに述べましたが、要は、大本の黒幕をこそ暴き出さなくてはならない。
これまでお読みいただいた方には、これは理解していただけると思います。
ところがやっかいになってきますと黒幕がひとつだけとは限りません、複数あってそれぞれが勝手気ままに悪さをすることがあります。
その黒幕には、手ごわい子分もいれば手ごわくない子分もいますし、周到な影武者がいることもあります。
ときには思わせぶりな悪女さえも出てくることがありますので、その手練手管に幻惑されないよう(?)、鵜の目鷹の目で臨まねばなりません。
どんな病気、症状でもすぐに治ればよいなと思いますが、実際のところ100%を治すことができるのは、神さまだけです。
整体をする者は、完全100%という到達不能な頂上に向って、つねに登り続けなくてはならない宿命を負った債務者のようなもので、まさしく因果な生業ではないかと、時折思うのです。
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